※ 動作確認はAdobe Acrobat 8 Professionalで行いました。
AcrobatのJavaScriptを使用して、PDFファイルに有効期限を設定します。
1. Acrobatで有効期限を設定したいPDFファイルを開きます。
2. テキストフィールドをページいっぱいに挿入します(ツールメニューのフォームから「テキス
トフィールドツール」を選択した後、ページ左上から右下までドラッグ)。
3. テキストフィールドのプロパティの一般タブから、名前(ここでは『cover』)を設定し、表示と印刷を「表示」に設定します。
4. 「表示方法」タブから、「塗りつぶしの色」(ここでは白色)を設定します。
5. ページから1ページ目を選択し、オプションから「ページのプロパティ」を開きます。
6. アクションタブから、トリガは「ページを開く」、アクションは「JavaScriptを実行」を選択し「追加」ボタンをクリックします。
7. JavaScriptエディタに下記コードを貼り付けます。
※ 下記コード内「this.getField("***");」の「***」には、3.で設定したフィールド名を入れます。
※ 必要に応じて有効期限を変更してください。
var myDate = "2008/09/01" //有効期限
var myField = this.getField("cover"); //テキストフィールド(フィールド名:cover)の取得
var d = new Date();
var s = "yyyy/mm/dd";
//現在の日付が有効期限を過ぎている場合の処理
if (myDate < util.printd(s, d)) {
app.alert("閲覧期限 " + myDate + " を過ぎましたので文書を表示することはできません。");
myField.display = display.visible; //テキストフィールド表示
} else {
//現在の日付が有効期限内の場合の処理
myField.display = display.hidden; //テキストフィールド非表示
}
※ 以降はセキュリティ設定です。
9. 「アドバンスト」メニューの「セキュリティ」から「パスワードによる暗号化」を開きます。
10. 「パスワードによるセキュリティ - 設定」画面から「文書の印刷および編集を制限…」にチェックを入れ、「テキスト、画像、およびその他の内容のコピーを有効にする」のチェックを外す設定にします。
11. PDF文書を保存します。
以上で作業は終了です。
注意点としては、パスワードでロックをかけて文書の編集を禁止しておかないと、Acrobatで有効期限内にPDF文書を開いた際、文書を閉じるときに保存確認ダイアログが表示されてしまいます(ブラウザやReaderで開いたときは保存確認ダイアログは表示されません)。