今回はリボンXMLを記述する際、SharpDevelopのインテリセンス(コード補完)機能を利用する方法を紹介します。
※ 下記では持ち運び可能なPortable版のSharpDevelopを紹介していますが、必ずしもPortable版である必要性はありません。
1. devbar.deからSharpDevelop Portable(SharpDevelopPortable_3.2.0.0.paf.exe)をダウンロードします。
2. SharpDevelopPortable_3.2.0.0.paf.exeを実行して、適当なフォルダにSharpDevelop Portableを展開します。
3. 無事に展開が終わるとSharpDevelopが使用できるようになりますが、メニューが日本語ではなく使いづらいので、日本語化を行う必要があります。
4. SharpDevelop-jpからVer 3.2向け日本語化リソースファイル(2011年4月現在ではStringResources.jp.resources-ver3.2-20100516.zip)をダウンロードし、適当なフォルダに展開します。
5. 4.で出力された日本語化リソースファイル(StringResources.jp.resources)をSharpDevelopのresourcesフォルダ((2.で展開したSharpDevelopフォルダ)\App\SharpDevelop\data\resources)にコピーします。
6. languagesフォルダ((2.で展開したSharpDevelopフォルダ)\App\SharpDevelop\data\resources\languages)にある「LanguageDefinition.xml」ファイルをテキストエディタで開き、Japanese部のコメントを外して上書き保存します。
7. SharpDevelopを起動し、オプションの言語設定欄から「Japanese」を選択してOKボタンをクリックすると、SharpDevelopのメニューが日本語化されます(スタートページも日本語化するにはSharpDevelopを再起動する必要があります)。
以上でSharpDevelopの準備は終了です。
次はインテリセンス機能の設定です。
1. Office 2007用とOffice 2010用のXMLスキーマファイルをそれぞれ「2007 Office System: XML Schema Reference」と「Office 2010 Reference: Office Fluent User Interface XML Schema」からダウンロードします。
2. 1.でダウンロードした「Office2007XMLSchema.exe」ファイル(Office 2007用)を任意のフォルダに展開すると、「customUI.xsd」ファイルと「Office2007XMLSchema.chm」ファイルが出力されます。
3. 1.でダウンロードした「Office2010FluentUISchema.exe」ファイル(Office 2010用)を実行すると、「C:\Office 2010 Developer Resources\Schemas」フォルダに「customui14.xsd」ファイルが出力されます。
4. SharpDevelopを起動し、ツールメニューから「オプション」を開きます。
5. 「テキストエディタ」にある「XMLスキーマ」から2.と3.で展開したxsdファイルを追加し、OKボタンをクリックします。
以上の作業でSharpDevelopでリボンXMLを編集する際、インテリセンス機能を利用できるようになります。
1. ファイルメニューの「新規作成」から「ファイル」を選択します。
2. 「その他」にある「空のXMLファイル」を選択し、新規ボタンをクリックします。
3. 一度すべてのコードを削除し下記部分まで入力すると、名前空間の選択ができるようになるので、2007用の名前空間「http://schemas.microsoft.com/office/2006/01/customui」、もしくは2010用の名前空間「http://schemas.microsoft.com/office/2009/07/customui」を選択します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<customUI xmlns=
以降、インテリセンス機能が有効になります。
SharpDevelopではインテリセンス機能の他にも整合性をチェックする「XML整合性」機能やフォーマットを整える「フォーマット」機能等、コーディングに便利な機能が多数備わっていますので、効率良くリボンXMLを記述することができます(もちろん日本語入力も可能です)。
SharpDevelopでリボンXMLを作成した後は「Office Ribbon Editorの紹介」でも紹介したOffice Ribbon Editorにコードをコピー&ペーストすれば、簡単にリボン・カスタマイズしたファイルを作成することができます。